二世帯住宅を計画するうえで【名義】についても考えていきましょう。
二世帯住宅で多いのは、「親の土地に二世帯住宅を建てる」というケース。
土地の名義変更は贈与になり贈与税がかかる為、土地の名義は親のままで、
建物は資金を出した比率に応じて共有名義にするのが一般的のようです。
ちなみに建物の名義は「誰がどれだけ資金を出したか」で決まります。
同時に【登記】のについても・・・
二世帯住宅を建てた時の登記の方法は3つあります。
【単 独 登 記】
二世帯住宅を一戸の住宅として考え、親か子のどちらかの名義で登記を行う方法。
メリット・・・登記費用が一度で済みます。
※注意点
もし、子も資金を出したのに親の「単独登記」にしていた場合には、
子から親に資金の贈与があったとみなされて贈与税がかかることがあります。
双方が資金を出した場合は「共有登記」もしくは「区分登記」を選択するのが基本です。
【共 有 登 記】
二世帯住宅を一戸の住宅として考え、親と子とで共有しているものとして登記を行う方法。
メリット・・・住宅ローン控除も親と子がそれぞれ利用することができるため、
「単独登記」に比べると節税効果が高まります。
※注意点
贈与税の対象にはならない為には、共有の割合は出資比率に応じるのが基本です。
【区 分 登 記】
二世帯住宅を完全に別戸として考え、それぞれの名義で登記を行う方法。
完全分離型の二世帯住宅であれば「区分登記」が可能です。
メリット・・・住宅ローン控除だけでなく、固定資産税や不動産所得税の軽減措置も
親と子がそれぞれ対象となるため、節税効果が一番高まるのが特徴です。
※注意点
登記手数料など登記にかかる費用は2倍になります。
2棟タイプではなく、内部で行き来ができる間取りの場合は、
「鍵がかけられる扉で通路が仕切られていること」などの条件があります。
なお、完全分離型二世帯住宅であっても「単独登記」や「共有登記」にすることはできます。
基本となるのは出資比率に応じた「共有登記」です。
しかし、節税を第一の目的にするのなら、完全分離型の二世帯住宅にした上で、
「区分登記」をする方がより効果があります。
ただ「区分登記」の場合は小規模宅地の特例の適用不可となります。
家庭ごとに状況は違います。じっくり考えていきたいですね。
二世帯住宅を建てるうえで減税措置も気になるところですね。
ここで少しだけご紹介しましょう。
不動産を取得したときに最初に一回だけ納める【不動産所得税】や
固定の資産に対して毎年課税される【固定資産税】などがありますが、
こちらは条件さえ満たせば、登記の形態にかかわらず二戸分の減税措置が適用されることがあります。
(条件)
●各世帯が壁やドア等で遮断されており、構造上独立しているもの
●専用の玄関や台所、風呂などをトイレなどが2つずつあって、利用上独立しているもの
また【相続税】の小規模宅地等の特例というものがあり、
330㎡以下の宅地の贈与については、土地の固定資産評価額の20%の価格で
相続してもいいという制度もあります。
その他にも、自治体独自の優遇制度などもありますので、
利用できる優遇制度は、しっかりと押えておき、賢く二世帯住宅を建てたいものですね。
二世帯住宅を計画するにあたり、住宅ローンもかなり気になります。
親子で借りる住宅ローンもありますのでご紹介致します。
〈特徴〉
当初は親が返済し、親が高齢になって返済ができなくなった、
あるいは子の収入が増えて返済を行えるようになったら、子が返済を引き継ぐ方法。
フラット35の場合は、子が連帯債務になることが条件。
〈メリット〉
・親の年齢にかかわらず子の年齢条件で借入期間が設定できる。
・親が高齢であっても長期間の住宅ローンを組みやすい。
・当初は子世帯が返済をしなくてもよい。
・親子の収入合算ができ、借入可能額が増える。
〈デメリット〉
・フラット35の場合、親も団信に加入できるが、80歳で保障が終了するため、子が親の債務を引き継ぐことになる。
〈契約〉
契約は1つ
〈団信〉
子のみ(民間金融機関の場合、親が団信に加入できないことが多い。)
〈控除〉
連帯債務者の場合、それぞれ住宅ローン控除の適用を受ける。
〈特徴〉
親子がそれぞれの名義で住宅ローンを借りて、それぞれで返済する方法。
親子それぞれの年齢に応じた、返済期間になる。
〈メリット〉
・2本の住宅ローン契約となるため、単独で借入れるよりも借入可能額を増額できる。
・親は80歳完済の条件で住宅ローンを組むので一般的に親の債務が子供に引き継がれることはない。
〈デメリット〉
・契約が二つになるので手間と手数料等のコストが増える
・フラット35など、区分登記が条件となる場合もあるので、完全分離型にするなど間取りに制限が出ることもある。
〈契約〉
契約は2つ
〈団信〉
それぞれが団体信用生命保険に加入。
〈控除〉
それぞれ住宅ローン控除の適用を受ける。
このように親子の収入を合算することで、どちらか一方だけで借りるより融資額を増やせるメリットがあります。
さまざまな条件などもありますので、お客様にとって一番最適な住宅ローンはどれなのか、
検討されるとよいでしょう。
このところハルクデザイン佐世保店では、
「単世帯の家」を「二世帯住宅」へ、リノベーションしたいとお考えのお客様が
多くご来店いただくようになりました。
そこでご要望に応じて、お部屋や水廻りを増やしたりすることはもちろんですが、
その他にも私たちが常に意識していることが2つあります。
1つ目は「カイテキ距離を確保した提案」です。
せっかくの二世帯住宅ですから大勢で過ごせる広いリビングの提案をしています。
同時に逆にゆっくり一人になれるプライベートな空間を確保することもご提案しています。
2つ目は「居心地空間をつくる」です。
室内の断熱性能を高めたり、バリアフリー仕様にするなど、
心身にやさしく安心して過ごせる空間づくりを心がけています。
いろいろと気になることや、不安なこともありますが、
ひとつひとつ解決してサポートしていきたいと思います。
毎週土・日はリノベーション相談会を開催してますので
お気軽にご参加下さい。
二世帯住宅を計画するにあたり、やはり費用は気になるところですね。
そこで、事前におさえておきたいポイントについてまとめてみました。
〈建築費用〉
二世帯住宅となると、一般の住宅より規模が大きいうえ設備機器も増えるため、建築費用も高くなりがちです。
〈維持・管理費用〉
建物の規模が大きい分、後々掛かってくる建物の維持費も高くなる傾向にあります。
同時に将来的にメンテナンス費用も必要となりますので、
計画的に少しづつ積立しておくことをオススメします。
〈光熱費などの生活費〉
毎日使う光熱費です。世帯同士で光熱費がストレスの原因となることもありますので、
親世帯、子世帯どちらが、どのような割合でいくら支払うか? など 確認しておく必要があります。
光熱費の契約は、1つと2つでは毎月の基本料金が変わりますので、
当然1つにするほうが費用が抑えられます。
〈固定資産税〉
土地、建物にかかる固定資産税も1軒分か2軒分では違ってきます。
〈二世帯へ建替え〉
単世帯用の建物から二世帯住宅用へと建て替えるとなると、
解体費用、仮住まい費用、引っ越し費用(2回)なども必要となります。
二世帯住宅は、建築費用など初期費用はかかりますが、
ランニングコストを含めて考えると親世帯、子世帯別々に建てるより、
一緒に二世帯住宅を建てるほうがトータル的にみてお得のようです。
家づくりをスタートしたいが、
「何をどうすればいいのかわからないことばかり……」と
お悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか?
まずは家づくり全体の「スケジュール」を知っておくことも大事です。
ここでは「出会いからお引渡しまでの流れ」をまとめてみました。
「なんだかやる事もたくさんありそう…。 不安だなぁ…」
そう思われた方もいらっしゃるでしょう。
でもご安心ください!
みなさまの家づくりの完成を目指し、すべて私たちがお手伝いさせて頂きます。
ほとんどの方が初めての家づくりです。
どんな些細なことでも、何度でも遠慮なくご相談下さいね。
「二世帯住宅」の家づくりは、「単世帯」の家づくりとはちょっとだけ違います。
今回は、二世帯住宅を考え始めたばかりの方へ、
まずはウォーミングアップとして、心得て頂いたほうがいいかなと思うことをまとめてみました。
❶ スケジュールにはゆとりをもって!
二世帯となると人数が多くなるので
当然、意見・希望・要望が多くなります。これらを調整するのに時間を要します。
工事期間も、建物が大きくなったり、設備器具も増えるので、通常の1.5倍~2倍ほどです。
❷ 話し合いは大事です!
互いの気持ちを確認した話し合いをしましょう。
例えば…
■お金や名義、入居時期について
・自己資金を誰がいくら出すの?
・借入れは誰の名義で借りるの?
・親の資金援助はあるの?
・土地や建物は誰の名義として登記するの?
・実家を建て替えるとなると解体費用は? 仮住まいはどうする?
・入居時期は?
■土地の使い方について(建て始めたら変更出来ない配置計画に影響するためです。)
・お庭でやりたいコトは?(BBQスペース・家庭菜園)
・車は何台駐車するの?
■これからの打合せの仕方について
・互いに「話し合うべきことは何?」「干渉しないことは何?」を明確にすること
・「ここだけは譲れないコト」「大切にしたいコト」と思う点を洗い出すこと
これらを事前に話し合いをしておくことで、
方向性や家族のベクトルが合った状態でスタートできます。
共通の基準を持つことで、後々に変更することがあっても共通認識を基に調整することができます。
❸ 共有スペースの考え方で、二世帯住宅の種類(タイプ)の方向性が決まります!
ポイントは
「誰かがストレスを感じないか?」をチェックすることです。
・生活時間の違いを把握 ・インテリアの趣味嗜好の違いを把握
・一人になれる場所が必要か? ・水回りを二世帯で使うことにストレスはないか?
・音の問題はどうか? ・親子であっても見たくないもの・見せたくないもの
・来客などそれぞれの世帯での新築後の家を通じての人付き合いは?
などのような視点で、
①もし「一緒に」がストレスを伴うと感じたら、まず【分離型 二世帯住宅】がいいでしょう。
②もし双方が許されるなら、どこなら共有にできるか?で【部分共有型 二世帯住宅】へ
③もし、全員の合意があるならば【完全同居型 二世帯住宅】へ
このような流れで、家族皆で話し合いを進めると
スムーズに二世帯の種類が決まることが多いようです。
❹ 空間の構成種類を決めましょう!
・敷地条件、周辺環境や音を気にするご家族がいらっしゃるかどうかをもとに、
【上下でつながるタイプ】もしくは【横で繋がるタイプ】かを決めていきます。
他にも、中長期間での空間の活用方法、
ご家族様の多様な条件や要望によってどのタイプでいくのか決めていきます。
❺ そしていよいよ、間取りプラン、資金計画、スケジュールの組立てをしていくことができます。
まず最初の計画段階で、「二世帯家族同士の合意形成」がしっかりできていれば、
なんだか大変そうな二世帯住宅の家づくりも、段階を追って順調に進んでいくようです。
ぜひ、ご参考にされて下さい。
家を建てたいと思い立った時に、
「場所はどこに? 土地代はいくらかかるのか?」
「新築がいいのか、それとも中古住宅を購入してリノベーションしようか?」
「いったい家づくりにどのくらい費用がかかるのか?」など、
次々と検討することが生じてきます。
「実家を二世帯住宅に建て替えて同居するのはどうだろう?」という
選択肢も浮上するかもしれません。
実際、ここ数年「二世帯住宅を建てたい!」と、お考えの方が増えてきたようです。
理由はさまざまで
子育てや介護といった、ライフステージを考えて検討する方もいれば、
資金や土地取得、節税対策といった面から選択する方もいらっしゃいます。
加えて日本の社会背景も少なからずは影響されています。
・土地の価格の高騰
・不安定な経済状況(新型コロナ発生など)
・女性の社会進出が増え共働き家族が増加。
・少子高齢化社会。家族の手助けが必要。
・自然災害などの体験で、人や地域との関りの重要性を再認識。などです。
このような状況下なので、改めて家族の絆の大切さに気づき
お互いを思いやり、一緒に楽しくにぎやかに暮らしたい!と
思われるのかもしれません。
そのようなご家族の為に、
二世帯住宅専門店である私たちハルクデザイン佐世保店は、
そっと寄り添って両世帯のご要望をお聞きし、
一緒に家づくりをができればと思っております。
西海市西彼町にて完成見学会開催中の「海風かおる丘の上の家」の2世帯住宅。
只今外構工事中です。
リビングの窓は全開することができ、海の景色を楽しむことができます🏝
ご近所にはヤギのケンちゃんもいて、工事をずっと見守ってくれていました。
スタッフや大工さんの癒しの存在で人参が大好きなケンちゃん🥕🥕🥕
今週土日までの見学会ですので是非遊びにいらして下さい♪
※完全ご予約制となっております。
今年 6 月下旬に工事開始となりましたお住まいの工事風景をご紹介させていただきます!
N 様邸は、ご実家の建物を一度解体し、新しく二世帯住宅を建築する「建て替え」工事となります。
①地盤調査後にしっかりとしたベタ基礎工事
②クレーンを使い1日で棟上げ
③上棟後の躯体を撮影
柱の数、梁の大きさをCHECK
④⑤涼しく、冬はあったか!
セルロースファイバー(デコス工法)の断熱材を壁面、小屋裏に施工しました。
⑤青空に映える屋根の様子
完成に向け、順調に工事は進んでおります。
完成後はお施主様のご厚意で内覧会を開催予定です。
お施主様の想いがいっぱい詰まったお住まいの見学会。
楽しみにお待ちください
二世帯住宅に暮らす秘訣として、太陽の光と開放感が得られ、家族だんらんの時間をすごせる
「庭」や「デッキ」を取り入れてみるのもいいでしょう。
特に、外の視線を気にせずに二世帯で楽しめる「中庭」は、
お孫さんと遊べる憩いの場になったり、BBQをしたりと
自然な交流の場として活用できます。
中庭を挟んでそれぞれの居住スペースを確保すると、
お互いの気配を感じながら過ごすことができます。
プライバシーを尊重しながらも、安心して暮らすことができますね。
庭の動線はバリアフリーも意識して、
デッキなどは昇降しやすいよう階段が広く段差が少ないものを選んだり、
ガーデニングや家庭菜園などもお手入れしやすくして、
すぐに行き来しやすくすると、自然と家族が憩える場所となるようです。
実際に、二世帯住宅に暮らすハルクデザインのスタッフの家では、
中庭のデッキスペースが、お茶を飲んだりする憩いの場になっているようで、
時々お隣りさんもおしゃべりに来られ、和やかな時間を過ごせているようです。
今回は二世帯住宅の「お洗濯」についても考えてみましょう。
お洗濯は、水道代や電気代のことを考えると
当然、家族全員分をまとめてお洗濯した方が節約になりますよね。
ただ、今まで個々に住んでいた家族の場合、生活スタイルに違いが多くあります。
ストレスなくお洗濯するのは難しく、なかなか上手くいかないものです。
世帯によっては、お洗濯をする時間帯が「朝」の場合もあるし、「夜」の場合もあります。
泥んこになった子供の服と、親世帯の服を一緒には洗いづらいもの。
好みの洗剤もあれば、香りのある柔軟剤が苦手の家族もいます。
そこで、互いに気を使わず、思う存分お洗濯するためには、
洗濯機は分けることをおすすめします。
しかし、洗濯機の設置にはスペースの確保はもちろんのこと
給排水工事や電気工事を伴います。
後から追加設置することは工事も簡単ではなく、費用もかさんでしまうので
最初からプランに盛り込むほうがいいでしょう。
どうしても、2台設置がするのが難しく、1台の洗濯機を使用する場合は
曜日や時間帯で分けて、それぞれで行うのがいいかもしれませんね。
ハルクデザインで二世帯住宅を建てられている方は、洗濯機を2台設置する方が
多いですね。
二世帯住宅で、両方の家族が気持ちよく暮らすためには、
お互いのプライバシーへの配慮が必須です。
以前「空間」について考えてみましたが、
今回は、「郵便ポスト」について考えてみたいと思います。
「郵便ポスト」は個人情報が多く含まれる郵便物を入れるものですから
特に配慮したいところ。
郵便物の中にはプライベートな手紙や、人に見られたくないもあります。
しかし、同じ郵便ポストを使用していれば、誰にどんな郵便物が来ているのか、
別世帯の家族にもわかってしまいます。
よかれと思って郵便ポストから取って、後で渡そうと思っていても忘れてしまったり、
行方不明になったりとトラブルのもとになり兼ねません。
自分たちの生活が、同居する別世帯に筒抜けになってしまうような状態は、
最初は小さなストレスだったとしても、そのうち大きなストレスに変わってしまいます。
未然に防ぐためには、じめから各世帯ごとに郵便ポストを分けておくことをオススメします。
ただ、郵便ポストを一つにしておくメリットもあります!
例えば、留守中、書留や速達、宅配便などは、誰かが受け取ってくれる可能性が高くなり、再配達を依頼する手間が少なくなります。
また一方の世帯だけで旅行中、郵便ポストに新聞や郵便物がたまる心配もありませんよ。
今回は二世帯住宅の「収納」について考えてみました。
二世帯住宅は、小さい子どもから祖父母まで、家族の年齢層が広いのが特徴です。
各世代に必要な物がそれぞれ異なりたくさん持ち込まれることになります。
特に物があふれる箇所として
【玄関】【洗面脱衣室】【キッチン】があげられます。
玄関は、靴や雨具などのほか、子どものベビーカーや三輪車、遊び道具、
祖父母の手押しカートなど。
洗面脱衣室は、タオルや着替え、洗濯に使う洗剤など、
共有できないものが2世帯分置かれることにもなります。
キッチンは、食器の他に、各世帯で食の習慣や好みが違うと、
食材も増え管理も別々になります。
このようなことを考慮に入れ、設計する際には、
共有スペースの収納は、通常の1.5倍程度を目安にした方がいいでしょう。
しかも、みんなが収納しやすく、取り出しやすいように…
そして心がけたいことは、(これは二世帯住宅に限ることではありませんが)
3つの「〇〇っぱなし」です。
一つ目は「だしっぱなし」
新聞や雑誌、読みかけの本、DVDやビデオテープなど…
二つ目は「おきっぱなし」
食べかけのお菓子やコップ。買ってきてそのままの食品。
ペットボトルや分別ごみ。
学校からの書類や郵便物。
最後は「かけっぱなし」。
ランドセルやバッグ。
今の時期でしたら、コートやマフラーなど。
明日も使うからと、一時的に椅子の背もたれなどに掛けておくと、
いつのまにかそこが定位置になり、徐々に量も増えゴチャゴチャした印象になってしまいます。
「モノがあふれてストレスになった」…ということがないように
しっかりと収納計画し、各自心がけたいものですね。
二世帯住宅を計画する場合、特に将来を見据えたバリアフリーの家づくりを
検討されることをおすすめします。
親世帯は元気だと思っていても、この先仕事をリタイヤしたり、
病気やケガで介護が必要になったり、さまざまな状況の変化が予測できます。
主なバリアフリー住宅といいますと、以下のような事があげられます。
・段差をなくす。
・廊下や広くする。
・出入口は広く、引き戸にする。
・手すりをつける。
・車椅子が曲がったり旋回しやすい空間を設ける。
・介助者のスペースを確保する。
・スロープを設置し庭に出やすくする。
これらに加えさらに重要となるのは、
「住まいの温度差をなくす家づくり」をすることです。
冬場のリビングは暖かくても、トイレや脱衣所は寒くて、
温度差によるヒートショックを起こし倒れる。
という事をよく耳にします。
健康リスクを抑える冬の室内温度の目安は18℃だと言われていますので、
断熱性に優れた家にし、家中どこに居ても温度差がなく快適な空間にしたいものです。
また訪問介護などにも対応できるよう、
間取りやデイサービスなどの送迎車への動線などを
考慮して設計しておくと、将来の介護の不安が軽減できます。
バリアフリー住宅は、二世帯住宅に限らず小さなお子様いるご家庭にとっても優しい住宅です。
日々の「家事の分担」というのはどこの家庭においても、かなりデリケートな問題のようです。
二世帯住宅ともなると、ちょっとしたことでトラブルになりかねないので、
事前に話し合っておいた方がいいかもしれません。
「完全分離型」の住宅でしたら「それぞれの家のことは、それぞれが行う」と分担が明解ですが、
少しでもスペースを共有する住宅であれば「掃除・洗濯・料理」などにおいては
分担する内容などあらかじめ決めておきましょう。
例えば、
●「玄関など共有スペースの掃除」は各世帯が分担してする
●「ゴミ出し」は交代制で
●「料理」は朝食は子世帯、夕食は親世帯が担当
●「庭掃除」は子供がお手伝いする など
浴室などの水廻りは、あえて共有しない間取りにすのもひとつの手段です。
ずいぶんラクになったと言う方が沢山いらっしゃいます。
それぞれに合った家事分担のスタイルを見つけましょう!
生活スタイルが異なる二世帯住宅に住むとなると
それぞれの世帯が共に快適に過ごせる空間づくりを考える必要があります。
一般的には子世帯のほうが夜型、親世帯のほうが朝型が多い傾向にあります。
必然と食事、入浴、睡眠など、生活時間がズレることになり、
想像以上に大きなストレスになることもしばしば…。
共有のスペースをバランスよく配置し、お互いのプライバシーを守れる空間にしたいものです。
ここで特に考慮すべきことは【時間】【動線】です。
【時間】
・玄関や浴室を共有する二世帯住宅ながら夜遅く帰宅することが多い場合は、
・直接出入りできる勝手口やシャワールームなどを設けると、ストレスが減らせます。
【動線】
・LDKを独立させる場合もお互いを招くことができる設えや動線にしておくと
・ストレスなく交流しやすくなります。
・寝室の上に浴室やトイレ、音が出る部屋を設けない上下階の間取り関係です。
・浴室や洗濯機などの水回りを上下の階の同じ場所に重ねることで、
・排水音が互いの世帯に迷惑をかけない間取りになります。
・吹き抜けは開放感が得られますが、生活音や会話が思った以上に筒抜けになりますので要注意。
このように、ちょっとした【時間】【動線】を意識した間取りの工夫で、
ストレスフリーの二世帯住宅をつくるためのキーポイントとなります。